さて、注目のジャクソンホール会合が終わり、パウエル議長の講演内容で先週末の米国市場は案の定乱高下しました。内容はFRBのインフレファイターとしてタカ派姿勢から始まり、徐々に利上げに対して慎重姿勢を見せる方向となり、一時売られた米国市場は結局引けにかけて上昇する展開となりました。
パウエル議長の講演の趣旨はタカ派ともハト派とも取れる内容であり、影響力のある責任ある立場の方の発言としては、俗にいう玉虫色にも取れる面は致し方ないか思われます。
パウエル議長だけでなく若干ハト派では、シカゴ連銀のグールビー総裁、また逆にタカ派的ところではクリーブランド連銀のメスター総裁、フィラデルフィア連銀ハーカー総裁と、タカ派ハト派の役どころが決まっているかのような発言が見られました。
それだけ難しいのでしょうが、これで米国市場の方向性がはっきりするとは思えず、直近相場を牽引した半導体株も、結局業績がいいのは「エヌビディア」だけとの報道もあり、従って東京市場同様、大きな方向というよりも個別物色の流れはさらに増すと思われます。
先週末の東京市場も先物業者が動いた日経平均の2%を超える大幅安の傍ら、TOPIXは0.88%安、東証マザーズ指数は逆に0.27%高く引けており、既にジャクソンホール会議の行方を先取りしているかの展開でした。
これを受け今週の東京市場は引き続き個別銘柄への資金移動が更に増して来ると思われます。既に軟地合のなかで珠玉の動きを示す銘柄が先週末に見られましたが、この動きが継続すると存じます。
個別銘柄に動く太い資金は、好材料、好進捗率銘柄が主体です。
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