米国市場では、各指標は発表を経てジャクソンホール会議を終えても大きな流れは出て来ませんが、常に良い指標と悪い指標が交錯している割には、下げそうで下げない相場環境が続いており、いいとこ取りをしているように思われます。つまり市場は悪いところよりも良いところを評価しているので、自然体にも見えますが…。
であるからこそ、弱気筋は相変わらず一定数以上存在しますし、弱気に傾注してから8カ月も経過し現在に至っても、その趣旨を理路整然と述べ変えない先生もいらっしゃいます。一本筋が通っているといえば聞こえはいいですが、この論を頼りにしている投資家にとってはあまり有り難くないと思いますが…。
ただ、業績を予想するアナリストたちの、上方修正から下方修正を引いた「リビジョン・インデックス」は7月から8週間続けてプラスで推移し、下方修正よりも上方修正が勝ることを意味しております。
また、昨日内閣府が2023年度の経済財政報告を公表しましたが、物価と賃金が上昇し始め「デフレとの闘いから日本経済が転換点を迎えつつある」と示し、更に生産性を高め賃上げを持続させる必要性を述べておりました。
ということで東京市場の方向性は個別物色であり、昨日も先週末同様、日経平均よりもTOPIXが優位であり、スタンダード、グロース市場がプライム市場を上回っておりました。
そう言えば、先週当欄で久しぶりに「アップルインターナショナル」、「京写」を取り上げましたが、ともに10%以上値を上げており、ともにスタンダード市場に上場しております。
特記事項として、今後は9月一杯でプライム市場、スタンダード市場の狭間で右往左往する銘柄は市場選択を迫られますので注意が必要です。だからこそスタンダード、グロース市場の見直しが始まるものと思われますが…。
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