米国市場では長期金利が5%台、日本でも10年債金利が0.86まで上昇、インフレは欧米だけに留まらず、日本にもじわじわと忍び寄って来ております。それでも持続的な賃金上昇と物価上昇を目指す日本としては、デフレ脱却からディマンドプルインフレの入り口でもあり悪いことばかりではありません。
ただ今回のリスクオフのムードは中東の地政学リスクの高まりが重しとなっていることから、どうしても様子見ムードは高まってしまいます。手掛かりとなる決算発表をこれから迎えますので、そこは十分チェックしてまいりたいと存じます。
因みに先週から始まった米国ではまだ100社ほどですが、事前予想よりも良い内容の発表が多いようです。今週はGAFAMのうちのアップル以外の4社が出揃いますので、今後の東京市場を占う上でも注目であります。
昨日岸田首相は所信表明演説で賃上げ・投資3年で変革、と唱えました。更に「私の頭の中にあるものは、『変化の流れを絶対逃がさない、つかみ取る』の1点だ」と語り、「一丁目一番地は経済だ」と述べました。
素晴らしい内容ですが、既に外野からは「出来るわけない」「口だけ」、などと揶揄される始末ですが、筆者は大いに期待しております。
先だって岸田首相と意見を交わした、世界最大の運用会社ブラックロックのCEOラリー・フィンチ氏は日本のガバナンス改革に加え、スタートアップを目指す若い世代が増えたことに注目し、その機運こそが投資家として時間をかけてもリスクマネーを振り向けるチャンスだと指摘したそうです。
内容からは変われない大手よりも、若い企業を選ぶ方が「成長」できるとの考えで、日本版の明日のGAFAMに期待している訳です。こういう波乱の時こそ一喜一憂しないこういう視点を参考にされればと存じます。
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