先週末の米国市場ではダウが4万ドルに到達いたしました。発表される各経済指標は方向感の出にくい指標が続きましたが、ここへ来てインフレ鈍化を示す指標が優勢となり、ソフトランディングを市場は織り込みつつありダウ4万円の前人未到の域に入ってまいりました。
ただその中身たるや、ミーム株の活躍などが話題に上がり、以前からのマグニフィセント7主導の展開とは思えません。いわば米国市場も有り余る資金の運用先を探しているようにも思われます。
その資金をバックに米国市場は今後も各経済指標を見極める姿勢は変わらず、少々バリュエーションが高い状況でも物色対象を探す展開が続くものと思われます。その意味でも今週のエヌビディアの決算に注目は集まります。
東京市場も決算発表が一通り終わり概ね好調な内容でありましたが、為替の乱高下からガイダンスは控えめな数値が多く見受けられました。「トヨタ自動車」を筆頭にガイダンスの弱さは売り材料となっておりましたが果たしてそうでしょうか。
もともと日本の企業は期初からあまり風呂敷を広げませんで、控えめな目標からスタートし徐々に上方修正を重ねる企業が多いのですが、そのさじ加減を分かる外国人投資家は少なく、ましてやアルゴリズム取引などは数字そのものを素直に評価します。
従ってガイダンスの弱さはストレートに売り材料となり、ここまで売られるのかという理解しがたい水準まで下値を覗きにまいります。ただこのアルゴリズム取引中心の展開も決算発表というイベントが終わりましたので、今週からは新たな展開が見込めそうです。
イベントトレーダー、アルゴリズム取引を嫌い、為替の乱高下を懸念し動きが鈍かった国内機関投資家の動きが変わるものと思われます。決算内容を精査した各資金が動きを始めるものと思われます。4月にニューマネーを貯えたファンドの動きに大注目であります。
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