米国市場は「エヌビディア」一強がAI、半導体を引っ張る相場展開が続いており、影響が色濃く出るNASDAQは新高値に買われておりますが、ダウは25日線も下回り調整色を強めております。
ただ、「エヌビディア」が1対10の株式分割を発表しておりますので、その状況によってはダウ30種平均に採用される可能性が色濃くなってまいりました。そうなると「エヌビディア」がダウも牽引することとなり、米国市場も随分と歪んだ構造になってしまうのではないか案じますが…。
このところFOMC前のブラックアウト期間入りを控え、各連銀理事の発言が盛んです。先日もミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は「利上げを実施する確率はかなり低いが、選択肢からは排除しない」と発言し、追加利上げに含みを持たせました。
FRBは今回のインフレとの闘いで当初から利上げのタイミングをミスしておりますので、一層神経質になっているものと思われます。データ重視は変わらず、指標として最も重視する31日の個人消費支出(PCE)デフレーターに関心が集まります。
昨日の東京市場はNASDAQの新高値を受けて高く始まりましたが、300円高まであって引けは300円安と600円の乱高下であり、引けまで持たないのは未だ調整色を抜けきれない展開であります。
個別材料銘柄には資金は向かっており、前期、今期の業績好調は勿論ですが、株主還元の有無が目先の株価の動きに大きな影響が出ていることは明らかです。しかしながら、せっかく材料である決算が出揃っておりますのでもう少し長いタームで見てはいかがかと存じます。
日経平均の乱高下を利用し個別銘柄で上手く目先の利益を取ろうとされる投資家も見られますが、指数と個別は似て非なり、そう甘いものではありません。「木を見て森を見ず」でも胆力は必かと…。
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