先週までのNASDAQ総合指数が大幅、S&P500の調整局面入りなど、売り圧力が強まっておりました。関税政策が不透明感や企業業績が期待値に届かないなどの要因が重なり、未だリスク回避姿勢には注意が必要と思われます。
マイクロン・テクノロジーや小売りのナイキなどの主要企業の決算発表が予定されており、リスク回避の中で特定セクターのパフォーマンスや市場全体のセンチメントに影響を与える可能性もあります。
ただ米国市場もテクニカル的には、行き過ぎた移動平均乖離率から主要三指数はともに下値でのもみ合いに入っており、週足ベースでは52週線を意識する展開となりつつあり、突っ込み警戒感も台頭しております。
トランプ関税の発効を4月2日に控え、積極的に上値は追えないものの、確実に押し目買いも入りつつあるようで、ここからは米国市場も税金還付の資金流入が期待できます。
東京市場も、先週日銀の金融政策決定会合で植田総裁の会見では、利上げは想定にあるものの急な引き締めは無いものと考えられ、そこから円安基調となりつつあり、TOPIXは年初来高値となりました。
値嵩株寄与度の高い日経平均は未だレンジに戻れませんが、バフェット効果も加わり国内投資家もテック系銘柄から内需関連にシフトしている姿が見て取れます。
実際、日経平均をTOPIXで割ったNT倍率は、現状13.5倍と2020年4月以来の低水準となっており、日経平均とは裏腹に個別銘柄では確実に大きなうねりが出て来ているものと思われます。
「羹に懲りて膾を吹く」とは、1度の失敗にこりて、必要以上に用心することの例えですが、森ばかり見てこれに陥らないでください。
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