日本のゴールデンウィークの最中、注目の米国のISM非製造業景況感指数、雇用統計、失業率が発表されましたが、結果は思いのほか良かったように思われます。米国景気に懸念が生じている現状ではバッドニュース・イコール・グッドニュースとはなりませんので、米国市場は一安心というところでしょう。
更にベッセント財務長官とグリアUSTR代表が今週、中国の副首相、経済担当高官とスイスで会談するとの発表があり、混乱している貿易戦争の解決に向けた第一歩となる可能性が指摘され市場は好感したようです。
ベッセント財務長官は「今回は大きな貿易合意ではなく、緊張緩和に関するものだろう。前進する前に緊張を緩和しなければならない」と発言しており、安易に期待はできませんが、やっと入り口に着いたとの印象です。
ただトランプ大統領は昨日も医薬品、並びに米国以外の国で製作した映画にも関税をかけると吠えておりましたが、少なくとも映画は米国にとっては貿易黒字を計上しており、矛盾だらけの関税はここでも事実が正確に把握されておりません。
ハリウッド映画は世界的に有名ですが、アメリカ国内ですべて撮影すればとてもコアストに見合いません。造船業が既にアメリカ国内だけでは製造できない、自動車部品もアメリカ国内だけでは調達できない、すべてがこの論法です。
ただ、先日発表になった米貿易赤字は再び最高額を更新しており、単純に腹が立ったということだけで、ことの本質など全く理解していないと思われますが、マーケットもそこは既に足元を見透かしており、再三申している通り抵抗力が付いて来ているようです。
東京市場も同じく抵抗力が付いており、昨日もトランプ大統領のご乱心に多少薬品株、映画コンテンツ関連に売りがでましたが、長続きはしないと思われます。
それよりも決算ラリーであります。未だ序盤でありますが出足は好調のようで、予想通り好決算銘柄に資金が向かっております。数字を精査してまいりましょう。
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