AI関連銘柄が調整中とはいえ米国市場では、個別企業の決算で稼ぐ力が健全である内容が続いております。AIデータセンターへの大型投資の回収時期が懸念される論評を耳にしますが、先週も遅れて出てきたマイクロン・テクノロジーの決算は素晴らしい内容でした。
更に、エヌビディアの先端半導体H200の対中輸出が来年2月より政府により許可されるとのニュースは、中国からの莫大なオファーが来るものと思われ、エヌビディアの将来的な株価はこの程度では終わらないとの観測が流れておりました。
マクロ面ではFRBのマイラン理事はブルーブバーグとの来年の見通しに対するインタビューの中で、「来年も利下げを継続しなければ、リセッション(景気後退)を招くリスクがある」と示し、失業率の上昇はFRB当局者に利下げの継続を促すはずだと付け加えました。
企業決算は好調を維持し利下げ環境が整う米国市場ですが、未だ経済評論家諸氏の間ではAIバブル、リセッションを危惧する意見が聞かれます。しかしながら、現場の運用を預かるファンドマネジャーの間ではリセッションの確率は既に3%台にまで下落しております。
机上の理論よりも、現場の肌感覚の方が信憑性は高いと思われます。
さて、東京市場は一昨日の800円安でも値上がり銘柄の方が多く、昨日の日経平均はほとんど上下がなく引けましたが、値上がり銘柄は値下がり銘柄の4倍をカウントしておりました。
出遅れ狙いの循環物色が進んでいる証で心地よい相場展開ですが、中には大きく突っ込んだリバウンド狙いのみのものも多く、材料、業績のチェックは怠らずにお願いいたします。
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