菅新内閣の看板政策はデジタル庁、地方活性化に加えて、携帯料金の値下げがあります。菅首相はかねてから「携帯料金は4割値下げする余地がある」と発言しており、現場の携帯キャリアには相当な圧力がかかっているようであります。
確かに大手携帯3社はみんな利益率が20%とかなり儲かっている状況であり、国から割り当てられた周波数を使っているくせに儲けすぎとの批判は常にありました。携帯料金が均一20%下がれば、消費税2%減税に匹敵するという試算もあり、大いに景気浮揚効果が期待できます。
NTTドコモもKDDIも4兆円近い内部留保を持っていますが、(SBGはすで既に投資会社ですから多額の有利子負債がありますが、こちらもそれだけのキャッシュは持っています)これから次世代通信5Gに莫大な投資が控えております。
米国、中国に比べて若干遅れている三社が、今回の値下げ圧力に応じれば消費者は有難いですが、反面内部留保を安易に減らすと今後の5G投資に影響が出て競争力を落とすかもしれません。
そんな状況下、いち早くSBGがドコモ、KDDIに先駆けて値下げを発表しました。当然2社も追随するプランを出してくるわけですが、孫さん、やること速いですね。
話は若干それますが、今米国でIPOの半分ぐらいを占める空箱上場をSBGが年内にも実施すという報道がなされました。この空箱上場とは、上場時には実体のない空箱で上場し、そのお金で未公開企業を見つけて買収するのが目的で、所謂白紙の小切手みたいなものです。知名度と手腕のなせる業です。
これは携帯電話料金とは関係ありませんが、たまたまSBGの奇手が重なり、弊社も含め業界関係者は驚愕しましたので、付け加えました。
さすがSBGの孫正義氏です。先日の決算の大赤字も物ともせず、矢継ぎ早に手を打ってくるあたりは、稀代の経営者の名にふさわしいかと存じます。
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