株式市場とは実に物知りである。日経平均は2月26日に目先の高値3万714円を取り日柄整理に入ったようですが、TOPIXは先週末に高値2013ポイントを取り、その動きを象徴するようNT倍率は2月25日に15.662を天井としその後急落、月足ベースで診ると5.5%の急落です。
昨年のコロナ禍の異常値を除けば十年遡ってもこんな変化はありません。昨年3月のコロナショック時でも一時9%の急落も月末には戻し4.9%の下げに留まったことを見ると、まだ3月は1/3残しておりますが、現状までの下げが尋常でないことが窺えます。
取りも直さず、先週末の日銀政策決定会合による政策スタンスの変更ですが、その骨子は金融機関の収益機会に貢献するイールドカーブコントロールの運営方法を変えることと、日銀によるETF買いは危機時のみの買い入れで、TOPIX型に限るとの決定です。
現状の日経平均よりもTOPIX優位の状態が続いていることも、NT倍率を見る限り既に2月から始まっていた訳で、株式市場は正直に一歩も二歩も先を織り込んでおります。
さて先週末の東京市場はSQでもないのに売買代金は4兆4千億円を記録し、久々の大商いであります。日銀の政策変更を受けて、機関投資家のポジション調整が一気に進み、日経225からTOPIX型に大きく舵を切ってきております。その後のシカゴの日経先物も同じ動きとなっておりますから、今までのような日経平均の指数偏重の動きは修正されてきております。
しかしながら直近のTOPIX優位の展開で、個別株が俄然やる気を出しておりますので、個人投資家にとっては日経平均の小休止も悪いことではなく、逆に稼ぐチャンスであります。一層材料に敏感な木を見る相場であり、出遅れていた割安銘柄の修正高も始まっております。チャンスを掴む相場は健在です。
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