先週末、日米両市場ともに大幅調整となり、「やはり来たか!」と思われた個人投資家の方も多かったのではないでしょうか。米国はダウ、ナスダック、S&P500ともに50日線を割り込む下げで、東京市場の25日線割れに比べると少々押しがきつい印象であります。
下げても、それだけ直近の東京市場の強さを感じますが、下げの要因は各報道でも指摘されている通り、米国の長期金利の急騰であります。米国景気は各指数を見ても明らかに経済が動き出している訳で、金利は緩やかにも上昇していくと思われますが、如何せん上昇ピッチが速すぎた結果であります。
目先はコロナ前の1.6%辺りまで来ましたから、とりあえずは落としどころまで来たと考えております。それでもこういう外部環境にも、現在の個人投資家の資金は素早く動きます。良きにつけ悪しきつけ、超目先を追うものであり一時に比べ若年層投資家がかなり幅を利かせてきているようであります。
そしてこの若年層投資家は米国のロビンフッターほどではないにしても、SNSでの投資家グループを形成し、株情報(株情報と言っていい代物かは疑問ですが)をツイート仕合いながら投資に勤しんでおります。
弊社でもいろいろと取材して分かったことですが、米国ロビンフッターほどの結束力はないのですが、少々お行儀が悪い連中もいるので注意が必要です。
実際の例ですが、まずAという投資家が自らの証券会社の口座の素晴らしく儲かったスクリーンショット(コピペで偽造は十分可能です)をツイートします。これを見た別の投資家Bが凄いと思いAをフォローします。フォローするとダイレクトメッセージが遅れますので、そこでAはBの資産状況などを何気に探り、自分の売り板を買わせようと巧みに情報操作します。この連鎖で品薄銘柄ばかりを標的にします。
我々では絶対引っかからないような古典的な内容ですが、SNSを通すと俄かデイトレーダーは割と簡単に騙されます。オレオレ詐欺と一緒で、こういうことをやらせると才能を発揮する悪い輩はいつの世も存在します。SNSを利用される投資家の方は十分ご注意いただきたいと存じます。
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