大発会から「千里を走って、千里を還る」の寅年相場の格言のごとく、大発会とその翌日の上昇を1日であっという間に帳消しにしました。これからも企業業績の好調あり、補正予算による実弾ありの好材料を抱える東京市場ですが、外部要因を交え相当な乱高下が予想されます。
昨日も米国市場でFOMC議事録の公開から長期金利の急上昇、NASDAQを中心とした大幅下落を受けて東京市場も大幅安となりましたが、こちらは小型株市場の需給悪、オミクロン株の急拡大も重なり、運悪く三拍子揃ってしまった結果であると思われます。
需給悪の方は引き続き追証の投げも続いておりますが、昨日、一昨日は稀に見る強烈な投げによる大幅安で、マザーズが2日間で10%下落は昨年来見られず、ミニセイリングクライマックスとも見られ、そろそろ底入れかと存じます。
さて、今年の相場を占う上で大発会の商いは重要指標ですが、今年は特徴的な光景が見られました。売買代金上位2銘柄、トップはレーザーテック、2位はトヨタ自動車、レーザーテックは陰線包み足、トヨタ自動車は上放れ陽線。
昨年までの半導体不足から継続的に買われていたレーザーテックが、逆に半導体不足から生産に支障来たし苦戦を強いられていたトヨタ自動車との立場が逆転してきているようです。
トヨタ自動車がGMを抜き米国での自動車販売が初めて首位になったことは、半導体不足が改善して来ていることを意味し、目先は半導体が足りて来ていることであります。半導体の需給の改善により半導体を使用する企業、半導体を生産する企業の双方の株価の動きが逆転することも至極当然の話であります。
トヨタ自動車の株価が俄然いい動きになったことは、その裾野の広さ、波及効果から昨年の半導体値嵩株中心の相場と比較すると、個人投資家のとっても歓迎すべきことであります。
この大きな流れの変化が目を凝らすと昨日の844円安の中でも、トヨタ自動車以外の中小型株の中で値幅を狙う上昇相場の芽が発芽して来ているようです。弊社も素直に新しい流れに乗ってまいります。
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