来週は25、26日とFOMCが予定されており動き辛いところで、米国市場も長期金利の直近の乱高下、原油の高値更新を受け、株式市場もバリュー株が来たり、グロース株が来たりと、単純に金利が上がればバリュー株と割り切れない相場展開を続けており少々高値混乱の様相であります。
東京市場は元々景気敏感市場と言われ、米国金利上昇を受けてグロース色の強い日経平均よりも、バリュー色の強いTOPIXの動きが優勢を極め、金融、資源、製造業などを中心とした景気敏感バリュー株が動きの中心となっております。
大発会から、当欄でも話題の「トヨタ自動車」と「レーザーテック」の比較に限らず、昨年から変わって元気の出ている「三菱UFJFG」、「INPEX」、のオールドエコノミーに劣ること、「ファーストリテイリング」「テルモ」「キーエンス」など値嵩グロース株は調整を強いられております。
米国市場を中心に、半導体の需給バランスが戻りつつある中でのインフレが進行し、難しい舵取りを求められておりますが、今週は日本でも日銀の政策決定会合があります。
普段は米国FRBの政策ほど話題になりませんが、今回は先週末に「日銀が物価目標を2%に達する前に利上げすることが可能かどうか議論している」との観測報道が流れ、それだけでドル円が113円台まで円高が進み市場の波乱要因になったことから、黒田総裁の会見には今まで以上に注目です。
さて、バリュー株物色を続ける東京市場ですが、米国と共に決算発表の時期となります。米国が一歩早く始まりますが、発表から現状の波乱な展開を脱して再び力強い上昇相場となるか、更に東京市場も同じ方向を見るものと思われます。
また、懸念の新興市場ですが、週足ベースで珍しい形を表しております。東証マザーズが8手、JASDAQは10手、(直近高値から安値を更新した数、新値足とは少々違います)の下落となっております。
相場格言で「8手10手は相場の転機」と申します。おそらく、底値を注意深く探る時期に来ているのではないかと存じます。
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