昨日の東京市場は400円を超える下げでしたが、下げの主役は半導体値嵩株ですね。米国市場で半導体(SOX)指数が2%を超える下げに見舞われたことがキッカケですが、そもそもこのセクターは年初の高値の期日が到来しており、連日その処理に追われております。
更に、このセクターは投資信託の持ち玉も多いことから、来週のたこ足投信、失礼、分配型投信の分配金の捻出期日で、その額1兆円ほどになるらしく、それも上乗せされているようであります。
それでも一昨日申し上げました通り、電力、建設、不動産など強いセクターは健在であり、売買代金も3兆2000億円ですから、活況の目安となる3兆円を上回っております。
更に付け加えますと、東証マザーズ(現在はグロース市場)の売買代金が昨日は1575億円に上っており、4月の市場再編時には一目散に売られ、早々に年初来安値を更新していたころは1000億円もこなせなかったことを考えると、五割以上増えている訳ですから、これも見逃せません。
日々の日経平均が示すほど中身は悪くないと、連日申し上げている背景はこの辺りにあります。運用する場所が決まれば、リスクを取る資金は個別に仕掛けてまいりますし、プライム市場でも直近強い建設大手三社が頑張ったところで、東京エレクトロンが大幅安の新安値更新となれば、その連鎖から日経平均は沈みます。
従って、日経平均を見ることも必要ですが、中身をしっかり見ないで一喜一憂すると、現在の相場の方向性も見誤ります。
米国市場も昨日はインフレピークアウトと景気後退懸念の両方と数値が出て消化不良、来週まで方向感が出にくい展開が続くと思われますので、ここまで申し上げたことを十分考慮していただき、7月相場に取り組んでいただきたいと存じます。
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