日米ともに株式市場は全体の方向感は未だ見えません。さすがに今週末の雇用統計と来週の消費者物価指数(CPI)の発表を控えて、どっちにも動き辛い展開が続いております。インフレがピークアウトしFRBの利上げのペースが鈍化するのか、そうすると今度は景気後退に対するリスク管理は?
二兎追うものは一兎も得ず、にならないか。悩ましいところでありますが、当欄では当面の売り買いの拮抗ポイントには到達したと既に申し上げましたが、では、今回の雇用統計、CPIの発表で米国市場はあく抜け感から上下どちらかに離れるかと申しますと、結論はすっきりしないままではないかと考えます。
ここのところの原油を筆頭に、コモディティ価格は下落しておりますが、今回のCPIの発表は一か月以上前の統計となりますので、現状の下落分は今回のCPIには反映されません。すると今回のCPIはわりと強めの数値になりやすく、これを受けるFRBは6月の利上げペースを変えないと思われます。
以前にも触れましたが、FRBは今回の金融政策でインフレは一時的というミスを犯しております。それを修正するべく、今までの歴史を踏まえた経験則をもとにした判断から、確実な数字を見てから判断する方針に舵を切っており、従って多少でも強い数字であれば6月からの流れの軌道修正には及ばないと思われます。
従って、変化が出るのは足元のコモディティ価格の下落がCPIに反映される8月かと思われ、それまでは現状のタカ派的金融政策は変わらないものと思われます。ではここから株式市場は下落するかというと、今の株価水準は現状のタカ派政策が継続することのほとんどを織り込んでおりますので、ここから更に売られることもないでしょう。
日米ともに売られる要因がなければ、これと言った買い材料がなくても株式市場は上昇して来るのが歴史の常です。今まで申し上げたことを相当数織り込み、資金が動いているのが今の東京市場であります。
弊社の3000番台の看板銘柄と言うとピンと来る方もおられると思いますが、このところ抜群の動きとなっております。下がらなければ小型材料株に資金は回りますぞ。
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