安倍元総理が凶弾に倒れてから既に2週間が経過しましたが、改めてその存在感には驚かされました。犯人の理不尽な動機には憤りを隠せませんが、逝去に対して献花台が撤去されるつい直近まで献花、弔問が絶えないというのも異例ですが、更にその献花、弔問客の幅広い年齢層にも驚かされました。
それだけ人気を博した元総理であっただけに、政府与党の大勝、しかも衆参両院での過半数獲得にもマーケットは方向感を失ったようであったのが先週の商いでありました。先週は終始薄商いでの推移で、下値は限定的でも喪に服する経過となりました。
今週に入り、安倍元総理の国葬も決まり、喪が明けたといってもよろしいか思われますが、東京市場は米国市場に先んじて200日線を抜けて上昇に転じております。騰落レシオでも昨年3万795円の高値を付けたとき(当時は150ポイント乗せ)以来の130ポイント台乗せでありますので、目先の過熱感は否めませんが、物知りな相場は先高を示唆しているものと思われます。
また、米国市場でもマクロの指数が出そろい、インフレについてはピークアウト感が感じますが、タカ派からするとGDPの20%程を占める住宅関連の指標が相変わらず高いとの指摘があります。何時もインフレ時は最後まで住宅関連の指数は抵抗しますので、既に心配の域ではないと存じます。
あとはミクロの企業決算ですが、米国でも原材料高が気になる部分ですが、そこを含めても現状では健闘する決算が目立ちます。同様に少し遅れて日本でも決算発表が始まっておりますが、早々の「安川電機」、「ファーストリテイリング」の決算は良好、昨日の「日本電産」も原材料価格の高騰を織り込んで増収増益で着地しております。
昨日も「日本電産」の好決算を市場がどう受け止めるか?と申し上げましたが、案の定迷いがあったようで、安寄り後チャート上の窓を埋めて来ており、引けにかけては陽線で終わりましたのでそう悪くありません。
東京市場もマクロは概ね織り込んでおりますので、割と良いであろうミクロの企業決算を今後注視してまいります。
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