米国市場は7月の求人件数が予想以上となり、8月の消費者信頼感指数も市場予想を上回ったことから労働市場の強さが改めて示され、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は「しばらく景気抑制的な政策が必要になるだろう。これは短期間だけ実行して軌道修正するようなものではない」と語り、ジャクソンホール会合に続き、インフレ退治にコミットして行く姿勢が強調されました。
米国市場は4日連続安で、1800ドルの下落となりましたが、FRBは既にインフレ退治の姿勢を鮮明にしている訳ですから、今回の材料の相当数を織り込み、恐らく0.75%を既にマーケットは織り込んでいると思われます。
テクニカル的にも200日線までの戻りから、下値は75日線から一目均衡表下値の抵抗帯の辺りの3万1500ドル近辺かと思われます。ただ日程的に消費者物価指数(CPI)の発表が9月13日、FOMCが22日ですが、ブラックアウト期間に入る関係から米国市場もこれ以上の下値はなくとも、方向感のないレンジ相場がしばらく続くと思われます。
傍ら東京市場も同じくレンジ相場と思われますが、テーマ株、材料株の一角は元気がいいですね。米国市場に比べてインフレには遠い東京市場の強さはPER12.7倍、PBR1.16倍の割安感が基本にあると思われます。
ただ、理屈はそうですが仕手っぽいものも数多く物色されております。先物から降りた外国人投資家の資金に加えキナ臭い資金も大分動いているようで面白い相場展開です。
ただ、古い話ですが仕手筋として一世を風靡した誠備グループの総帥、黒川木徳証券(マルキ)の加藤晃が活躍したときに、本物のマルキの買いに対し、偽物のハナマルキの買いが横行した歴史もあります。注意が必要ですね、続騰するものと線香花火のように一発のみのものもありますので、そこはしっかり手掛かり材料を見極めてまいりましょう。
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