米国市場では6月のFOMCの議事要旨が発表され、難しい選択だったとはいえ利上げの継続に複数の参加者が指示していたことが判明いたしました。全会一致でとは行かないことも裏付けられ、現状のFRBは改めてタカ派色が強いようで、少々相場も揺れ動いたようです。
しかしながら、今週は雇用に関する重要な指標が出てまいりますので、財のインフレは既にピークアウト、サービスインフレも後退し始めており、粘っこい雇用、賃金についてももう少し分かり易い数値が示されると期待しております。
昨日の東京市場は「ソシオネクスト・ショック」に見舞われたようです。上場から半年、ロックアップ機関が経過したとはいえ、大株主である富士通、パナソニック、日本政策投資銀行が保有する株式を全て売り出すという、誰も予想しなかったネガティブ・サプライズに市場はある意味パニックでありました。
昨日申し上げましたテクニカル的ポイントの25日線(3万2900円どころ)を午前中は保っていましたが、午後あっさり割り込むと五月雨的に売りがかさみ、一時は700円安まで売られ引けは565円安の三日続落となりました。
「ソシオネクスト」は4月からの上昇相場の大本命で1丁目1番地の銘柄ゆえ、個人投資家が信用買いも多くを抱えており、松井証券の窪田朋一郎氏によれば、突然のストップ安に担保を懸念した売りが広範囲に及んだと解説しておりました。
半導体だけではなく中小型まで売りが及んだ背景はこのような内容ですが、少し頭を冷やせば、「ソシオネクスト」の株は海外で売り出しますが、買い手は引く手あまただと思いませんか?
「ソシオネクスト」株自体は未だ流動的ですが、今のご時世を考慮するとあまり悪いことのようには思えません。狼狽売りなどせず少し様子を見てください。
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