米国市場では6月ぐらいから物色対象の裾野が広がり、NASDAQ100,ラッセル2000市場の中小型株にも物色の矛先が向いており、テクニカル的にはより理想的な循環物色相場となっております。
ただマクロに目を向けると、悪戦苦闘するFRBは、インフレファイターとしての顔と金融システムを守る顔とを持ち合わせ、更には景気にも配慮しなければならない状況は、不透明要因が多すぎてマクロ要因としてはとても楽観できない状況と思われますし、論理的裏付けを求める専門家の見通しも慎重にならざるを得ません。
東京市場でも2〜3月に、当欄でも指摘したいずれ不安の崖をよじ登る相場と申し上げましたが、現状の米国市場はまさにマクロの不安の崖に当たり、登り始めているのかもしれません。
さて、東京市場は朝方400円近く売り込まれましたが、相変わらず半導体の一角、内需株、海運株にも押し目買いが入り、終わってみれば0.25%安と下値は限定的かと思われますが、目先は25日線の3万3000円割れぐらいが次の節目か思われます。
東証グロース市場の動きは、プライム市場に比べて未だ見劣りしますが、6、7月は久しぶりのIPOラッシュでありますので、そちらに資金は吸い上げられているようです。
新興市場のIPOは、今までもその市場内での資金移動が基本ですので、売買代金が増えて来なければ資金は循環しているだけと考えられ、IPOが商いを膨らませればその分他の銘柄の資金は吸い上げられる訳です。
この市場では、個別銘柄は飛ばしておりますが、全体としてはニューマネーの動き待ちかと存じます。
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