先週末の米国市場は、民間のADP雇用統計が予想値を倍以上上回るサプライズの数値となり、再び利上げの前のめりが懸念され、FRBがADPよりも重視する雇用統計を、固唾を飲んでの結果待ちとなりましたが、結局決定的なものにはなりませんでした。
雇用統計は市場予想22.5万人を下回り20.9万人、更に前月分も33.9万人から30.6万人に下方修正され、前日のADP雇用とは真逆の数値が発表されましたが、傍ら、平均賃金は市場予想0.3%を上回り、0.4%増を示し、更に失業率は5月の3.7%から3.6%に改善しました。
データ重視のFRBも「さあどうしましょ?」が本音ではないでしょうか。先週末の米国市場も雇用統計発表時は売られて、1次時間ほどで戻りに転じ、引けにかけてはまた売られましたが終始小幅な値動き、VIX指数も16ポイントまで上昇するも再び14ポイントに戻しました。
結局方向感は再び出ずじまいで、更に今週はFRBの高官たちが各所で講演をいたします。タカ派、ハト派含めて見方は交錯すると思われますので、未だ時間を要することには変わりないようです。
東京市場は調整の欲しいところに米国雇用の不透明要因も加わり、結果的にいい押し目を形成し始めており、これで25日線も割って来ましたので、日柄整理として今月いっぱいぐらいが必要かと思われます。
東京市場を買う環境は全く変わっておりませんので、ここで一喜一憂し弱気に転換する必要はないと思います。各メディアは下げれば今度は上げすぎだ、バブルだなどと騒ぎますが、海外マネーの買いのスタンスに変わりありません。
ここからは特に個別銘柄狙いでよろしいかと存じます。
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