ひと頃はもたつく米国市場を尻目に、低金利、ガバナンス改革を旗印に快進撃を続けていた東京市場ですが、現状では完全に役者交代であります。
米国市場はFRBによる金融引き締めの効果が出始めインフレはピークアウトしつつあり、さりとてGDPの7割を占める個人消費は引き続き堅調で、始まった企業の決算発表は、先発組の金融機関は堅調さを示しております。
また、シリコンバレー銀行の破綻以来、疑いの目で見られていた中小の金融機関も、概ね良好な数字が並び、懸念されていた金融システムに対しても安心感が台頭しております。
これからIT大手、小売り、製造業と続きますが、米国企業はここまで記録的な人員整理を断行しておりますので、先の見通しも急速な回復を示唆するものと思われ、これが日本にはない米国企業のダイナミズムと思われます。
傍ら、東京市場は昨日申し上げました通り、そう簡単には調整明けとは行かないようです。先週までは一日のうちの乱高下が指摘されましたが、一昨日はザラ場ボケるものの引けにかけて締まった株価に少々淡い期待を抱きましたが、そうは行きませんでした。
日経平均は当初の予想通り、来週ぐらいまでは日柄整理と割り切り、当初の予定通り森より木を見る戦略で臨んでいただければよろしいかと存じます。
昨日も、一昨日も好決算銘柄には好感した資金が集まっております。ただ、注意していただきたいのは全体が調整期間であると、腰の据わらない資金も集まりますので、すぐさま引くまばらの資金も多数あります。
上値を買う太い資金、振り落とされるまばら資金、商い面をしっかり確認し選別して行ってください。昨日申し上げました通り一か八かのヤマを張ることもありませんで、内容を確認してからでも遅くありません。
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