FOMCでは政策金利が市場予想通り0.25%引き上げられ、5.25ー5.5%となりましたが、パウエル議長の会見では年内もう一回の利上げに含みを残し、従来通りデータ次第の姿勢は変わりませんでした。
物価が2%に落ち着くのは2025年ぐらいまでかかるとの発言が伝わると、株式市場は下落に転じる場面もありましたが、1日通して概ね好感されダウは36年ぶりの13連騰となりました。
景気の現状についてはその成長ペースを前回「modest(控え目)」から、今回「moderate(緩やかな)」に変更されており、野村総研の井上哲也氏によれば、それほどの変化ではありませんが、見通しが明るくなったと示しておりました。
FOMC後、為替の円安には一定の歯止めがかかっておりますが、深夜に日銀が金利操作の修正案を議論とのニュースが流れました。市場は若干荒れるかもしれませんが、デフレ脱却の芽は潰さず市場機能に配慮し、金融緩和を続けることに変わりありません。慌てず米国市場、東京市場ともに決算ラリーに注目してまいりたいと存じます。
こちらも、一昨日の「レーザーテック」しかり、昨日の「アドバンテスト」も減益決算ながら、ほとんど寄り付き安値の引け高値となり、押し目買いを狙う待機資金がしっかり控えていることが窺われ、来週再来週に向けての期待値が上がります。
3月決算企業は経費先行の第一四半期でありますから、単純に利益が減ったからとの判断ではなく、最低でも過去三期ぐらいは遡り、進捗率を時系列で探ることをお勧めします。
どうしてもこの時期はイベントトレーダーが闊歩しますので、発表後すぐの株価に一喜一憂します。そのような目先の売買が一巡すると、機関投資家の太い資金が動くことは多々あり、あえてワンテンポ遅れの出動もありますので、内容吟味、決算短信読込みを絶対条件として臨んでいただきたいと存じます。
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