先週の米国市場は、FOMCを前に消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)、並びに小売売上高などインフレ関連指標を通過し、一部強い指標もありましたが、概ね市場は波乱なく落ち着いた展開でありました。
ただ、先週末には懸念の原油価格が90ドル台に乗せて来たことと、更に台湾の半導体大手TSMCが主要サプライヤーに対して、半導体製造装置の納入を遅らせるよう指示したとの報道も加わり、IT、ハイテク株を中心に売り圧力が強まり、ダウ、NASDAQ、S&P500ともに下落となりました。
今週のFOMCでは先週までの各経済指標の発表を受けても利上げスキップの予想が大半を占めており、その後の年内打ち止めかもう一回利上げがあるのか、パウエル議長の発言に注目が集中していることには変わりないようです。
さて先週末米国はトリプル・ウィッチング(日本のSQと同じ)でしたが、東京市場は先々週のSQ以上の5兆6000億円の売買代金を記録し、久々の大商いでありました。
大型株を中心に配当取りの買いが先行しTOPIXを追いかけること、日経平均も2カ月ぶりの高値を更新しました。NASDAQ市場に上場した半導体設計会社「ARM」の成功を好感し、「ソフトバンクグループ」が牽引し、148円を窺う円安が自動車関連の上昇を後押ししました。
今週は、9月の第一週に8000億円弱の大幅売り越しをした外国人投資家の動向が注目点でしょう。レイバーデー明けの海外マネーの日本株に対しての第一歩は売りから入りましたが、春先から8兆円買った分の僅かなポジション調整と思われます。
今週はFOMCとともの日銀政策決定会合があります。改造した岸田内閣の支持率は相変わらず低空飛行のままですので、こちらがノイズとして少々気になりますが…。
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