米国では原油相場が波乱要因として再浮上してきたことで、インフレ鎮静化の動きに若干のブレーキがかかりました。消費者物価指数(CPI)もコア指数が予想を少々上回ったことで、FRBの追加利上げの余地を残すとの解説がありましたが、恐らく今回の数値は誤差の範囲と思われます。
来週のFOMCでは利上げはスキップと思われますが、年内もう1回の利上げに含みを残し、更にデータ次第といういつもと変わらないパウエル議長の発言となるのではないでしょうか。
さて、東京市場も植田日銀総裁の突然の金融政策に対する発言からドル円は乱高下しましたが、更に神田財務官の為替に対する口調も語気を強めているように思われます。「最近の円安は日本のファンダメンタルズを全く反映していない」と、介入前夜ともとれる雰囲気を感じました。
後は内閣改造を終えたその後の岸田内閣の支持率ですね。この動向如何では昨年9月から10月にかけて9兆円強の介入に続き今回も行うかもしれません。どうも岸田総理の頭には秋の解散があるようで、支持率には殊更に神経質になっているようです。
経済評論家の杉村富生氏が、岸田(総理)、植田(日銀総裁)、神田(財務官)を指して「三田の関所」、と面白く称しておりましたが、この三氏には忖度が絡む阿吽の呼吸があるようです。
さて東京市場はTOPIXが最高値更新となりました。もともとやたらとTOPIXは強かったのですが、それだけ個別銘柄には資金が向かっているということです。
7、8、9月の整理をTOPIXが先に向けてまいりましたが、日経平均も時間の問題となってまいりました。再三指摘しておりますが、デフレ志向を払拭してインフレ脳で臨んでください。高値覚えではなく、素直に上昇トレンドに付いて行けば宝の山です。
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