米国では注目のFOMCが始まりました。さすがに先週の消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)、並びに小売売上高などインフレ関連指標が割と強めの指標が出たことで、市場では波乱はなくとも方向感がない展開となりました。
現状に至ってもフェドウォッチでは97%の確率で利上げは見送りとの見通しが支配的ですが、ただここで俄然波乱要因として浮上してきたのは原油です。最大需要国の米国の底堅い景気がそうさせているようですが、産油国との思惑も絡み読み切れない中で上値模索が続くものと思われます。
FOMCでのパウエル議長の発言もこの辺を考慮すると、予想としてははっきりしない表現になるかと思われますが、各理事の示すドットチャートは数値として注目かと存じます。
昨日の東京市場は先週の反動安で日経平均こそ下げましたが、相変わらず強いTOPIXは上昇し3連騰となりました。高配当銘柄の権利取りは盛んで、新たに数本設定されている高配当狙いの投資信託も一役買っております。
今週はFOMCと少々不透明な日銀政策決定会合がありますので、分かり易いこのテーマに沿った売買が進むものと思われます。TSMCの生産調整から半導体株は重しとなっておりますが、個別のバリュー株は相変わらず元気です。
ただ、騰落レシオも132ポイント台、自動車、銀行、石油などの主力銘柄が回転日数3日前後まで過熱しておりますので注意しつつ、そろそろ権利落ち後の相場展開を模索するタイミングにも気を遣って行くところと思われます。
当欄では昨日もFOMCよりも日銀政策決定会合に注目と申しましたが、鈴木財務大臣、神田財務官の未だ口先介入ですが口調の強い物言い、植田日銀総裁の突然の年内に確認材料が揃う発言、とどめは内閣改造後の支持率が全く上がらない岸田政権から、世耕大臣の積極財政投入と、何かぷんぷん臭うのは筆者だけでしょうか。
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