米国では景気後退懸念が小さくなりある中で、明らかに収まりつつあるインフレに再び不透明要因である原油高がのしかかって来ております。昨年11月以来の89ドル台に乗せて来ており、最需要国である米国にとっては少々頭の痛い状況です。
OPECの予想では原油の世界需要が過去最高になる中で、産油国でも特にサウジアラビアとロシアの減産が価格上昇に拍車をかけております。どうもサウジアラビアと米国の最近の仲を映しているようです。
巷で伝わる通り、サウジアラビアはジャーナリストのカショギ氏の暗殺以来冷え込み遠のいた、世界一の経済大国の米国との距離を縮めたいはずであり、そのためのロシアとの接近ではないかと思われます。
更に、サウジアラビア人は働かないので有名ですが(一般の労働は近隣諸国の出稼ぎ労働者が努めます)、最近でも増え続けている人口を養うためには、原油価格は最低でも80〜90ドルが必要ということのようで、もう少し最需要国、産油国の駆け引きは続きそうです。
さて、東京市場も植田日銀総裁の突然のインタビュー記事から147円台のドル円が145円台まで円高が進みましたが、昨日は既に147円に戻っております。申し上げている通り、強い経済が為替の水準を決めることからから米国次第であります。
消費者物価指数(CPI)が出され、来週のFOMCで方向性は出て来るものと思われますが、落ち着いていた原油が再び波乱材料のようなので、また伸びてしまうかもしれません。
総論は別として東京市場は先物を離れ、TOPIX優位なのはテーマであれ業績であれ、個別銘柄の材料に資金が向かっているからです。大量保有報告書も大分賑やかになってまいりました。弊社は引き続きプライム市場の低位株の仕込みに入ります。
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