先週の米国市場は、利上げを見送ったFOMCを終えても長短金利はともに上昇し、市場参加者は疑心暗鬼であり方向性には自信が持てない状況であることに変わりないようです
週末のフィラデルフィア連銀製造業景況指数はマイナス13.5と市場予想を大きく下回る低い数値で、8月の中古住宅販売件数も年率換算で前月比0.7%減の404万戸で同じく市場予想を下回る傍ら、8月の景気先行指標は前月比0.4%の低下にとどまり、先週の新規失業保険申請件数は市場予想を上回る2万件減の20万1000件と改善しております。
経済指標は続々と報告され、内容を咀嚼しながらFOMCを通過し、パウエル議長の発言もありましたが、強弱入り混じった内容に未だ米国市場はどちらの方向にもインパクトが出づらい状況です。
やはり東京市場の方が分かり易いようです。懸念されていた植田日銀総裁の会合後の記者会見でも、先日の読売新聞とのインタビューで、あたかも金融政策が変わるかのような捉え方をされたことを必死で弁明している辺りを見ると、マイナス金利解除などはやはり来年の春闘を確認しないと、というのが本音かもしれません。
結局、東京市場の買いの根拠は何も変わっておりませんので、せっかくいい買い場を提供してくれている現状を、指をくわえて見ている訳には行きませんね。
ただ当欄でも指摘しておりましたが、外国人投資家の売りは案の定出ていたようで9月に入り連続して売り越しております。昨日の日経新聞でも「海外マネー配当課税を回避」との記事が載っておりましたが、売った資金は新たに手垢の付いていないところに回るのではないでしょうか。
好業績の下地を持ちながらも、大廻り3年の調整に引っ張られた小型株の中に、明らかに動きの変わったものが出て来ております。値幅的な魅力に要注目です。
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