米国では懸念材料であった労働市場とサービス価格に緩和傾向がより鮮明となり、パウエル議長のインフレ再燃を危惧した公演とは裏腹に、市場では来年6月の利下げまで織り込もうとしているようです。
雇用統計の市場予想を下回る数値に、直近5%を窺った長期金利は4.4%台まで下落し、テクニカル的にも4%台後半で揉んでいた状況から10月前半の4.5%を下回ったことで天井打ちが確認できたようです。
結局先週の米国市場ではダウは6.3%、S&P500は5.8%、NASDAQは実に8.1%と、数カ月ぶりの週間上昇率を記録し、更にVIX(恐怖)指数は21.13から14.91ポイントと、21カ月ぶりの下落幅を記録しました。
先週の東京市場では決算発表が相次ぎ、アルゴリズム取引の影響で決算内容と株価の乖離が気になる場面も何回か遭遇しましたが、注目された「トヨタ自動車」の好決算、高株価の連鎖が今後も続く決算発表にも素直に好影響となると思われます。
ここまでのところ、日本企業の決算は円安効果もあり予想以上の着地が多いようですが、今後も決算内容と株主還元策が市場の注目点であり、更に岸田首相が発信する経済対策の予算に絡む材料も焦点となります。
1年を通して9月、10月の最もパフォーマンスの悪い時間帯から、いよいよ株高の季節へと入ってまいります。先週のプライム市場、スタンダード市場の底入れ、更にはしばらく悪役であった大廻3年の底入れサイクルが動き出したグロース市場の好決算銘柄にも資金は向かい始めると思われます。
今週は決算発表も佳境となってまいりますが、日米ともにマクロ要因がミクロを後押しするような展開に変わって来ると思われ、決算、株主還元、国策に沿った銘柄の物色となると思われます。株高の季節となりますので、積極的に仕込んでまいりましょう。
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