米国市場は連銀総裁の相次ぐタカ派発言に続き、パウエル議長の「条件次第では更なる利上げも躊躇しない」との発言も飛び出し、更にミシガン大学消費者信頼感指数の期待インフレ率も上昇、当然市場は資産防衛に動くものと思われましたがさにあらず。
筆者は世界の資金が集まる米国市場のダイナミズムで大雑把にひとくくりとしましたが、マネックス証券の外国株コンサルタントの岡本兵八郎氏が面白いデータを披露しておりました。
それによると、米国のヘッジファンド・コミュニティは10月末の急落で相当ショート(売り)玉を抱えており、それが11月6日の、踏み上げ相場にも繋がったと思われますが、個人投資家もFOMC前に30億ドル相当の投資信託を解約しております。
更に、個人のトレーダーのプット(売る権利)が急増しており、全体の商いの31%にも相当し、これは過去25年間で最も高い比率となっているようです。
個人投資家協会のブルベアレシオでも強気から弱気を引いた値がマイナス26%と新型コロナウィルス発生時の水準と同じで、非常に弱気に傾いており、逆張り的発想から陰極まれば陽に転ず、のパターンとなっているようです。
先週末の米国市場の強さを受け昨日の東京市場も高く始まり350円程上昇しましたが、失速し小幅高で終わりましたが、未だ800社の決算発表を控える中で、少々本腰入らずといったところでしょうか。
本日で決算発表も終了いたします。決算発表時のイベントトレーダー、アルゴ取引を嫌う実需筋の資金も参戦してくると思われます。これからはもっと分かり易い個別物色の相場展開が予想され、年末に向けて2回転目標で参りたいと存じます。
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