米国議会では、ジョンソン下院議長(共和党)が提示したつなぎ予算案に民主党議員からの指示が増え、無事可決され政府機関の閉鎖は免れました。消費者物価指数(CPI)の低下とともに好材料視され長期金利は急低下し、151円台後半まで進んだドル高円安も150円まで円が買い戻され、株式市場は三指数上放れました。
昨日、米国の強い展開を理路整然とベアマーケットラリーと考える専門家がいるとの見解を披露いたしましたが、それをあざ笑うかの上昇であります。それでも弱気筋がいるお陰で株式市場は上昇しますので、今後も適度な弱気材料は歓迎です。
これで米国市場はテクニカル的上値の目途とした、一目均衡表雲を明確に抜けてまいりました。ダウは3空、NASDAQ、S&P500は4空で抜けて来ましたので、かなり強い展開であります。
更に東京市場では、ベアマーケットラリーなど気にすることはないとの見解を示しましたがこちらはその通りの展開であり、日経平均も10月終わりからの3空の窓を一つ埋めて、更にまた窓を開けるという強い展開となり、節目とされた3万5000円を回復してまいりました。
一つ気になる点は、昨日発表のGDP速報値であります。前期比0.5%減、年率換算で2.1%減となり、それを気にすることなく日経平均上昇となりましたが、足元の物価高に消費者が財布のひもを締めている構図が窺えます。
10月の訪日外国人観光客はコロナ前を越えましたが、個人消費でもこの需要を上手く取り入れた分野をよろしいですが、そんな中でも値下げに進む業界も現れ、二極化が現れ始めているようです。
GDP減速で物価高の結果でないことを祈りますが、せっかく見えて来たデフレ脱却の芽が摘まれてしまう可能性も指摘されますので、一早い経済対策実行が急務と考えます。
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