米国市場は11月に入り雇用統計から始まって消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)の数値から、インフレ懸念が後退しFRBの利上げは既に終了しているとの観測が主流となっております。
また、その対極として利上げ効果の浸透から景気後退の懸念も囁かれておりましたが、一昨日の小売売上高では9月の増額修正、10月の減少といえども市場予想を上回る数値に、市場には大分安心感が台頭しているようです。
米国ではこれだけの高金利が続いていても個人消費は底堅く推移し、連続利上げの効果はこれから顕著になると思われますが、ソフトランディング(軟着陸)が予想され、経済に与える影響は意外と軽微で済むのではないでしょうか。
東京市場は一昨日、日経平均は800円高と今年最大の上げ幅を記録しましたが、何時ものことですが「東京エレク」「ファストリ」など、日経平均指数寄与度の高い銘柄の貢献度が大きく個人投資家はあまり恩恵に与っていないようです。
半導体関連と謳ってはおりますが、その半導体関連の足元の業績は今一つの銘柄が多くを占めます。株式市場は半年先を織り込むと申しますが、台湾のTSMCの月間の売り上げ増から底入れが観測され、次は来週のエヌビディアの決算が焦点かと…。
指数偏重から日経平均の乖離率は過熱状態で、モメンタムも一昨日目先の頭を打ったようなので、多少調整が入った方がよろしいかと存じます。
外人投資家の先週の売買動向は大幅買い越しですが、その9割が先物ですから日経平均が上がるわけです。その傍ら、11週連続で売り越したグロース市場ですが、11月に入り2週に渡って買い越しに転じております。
まだまだ規模は小さいですが、年末相場に向けた個別銘柄への資金流入の一貫として目を配っておいた方がよろしいかと存じます。
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