どう、米国株儲かっているでしょ、「さすがに米国市場の主力銘柄は買えないですよ。超楽観のVIX指数は連続性があるのとしても、騰落レシオは東京市場が90台のところ170台ですから」、昨日、某大手証券の国際部の長に籍を置く知り合いとの会話です。
うかつにも米国市場の騰落レシオはノーケアだったので少々恥ずかしい思いをしましたが、今年では初めてとなる170とは驚きです。運用に当たって常に説明責任を求められる彼らは、雰囲気に乗っての買いなどはあり得ないのでしょう。
マクロ、ミクロともに納得のいく背景の下大きな資金を投ずる訳です。まあ、新たに買ってないだけで、目先の資金でも11月の初頭ぐらいの騰落レシオ100ぐらいからは参戦しているようですが…。
さて東京市場は日銀政策決定会合の前と後では、極端に掌を返した様相となりました。会合前は総裁、副総裁の発言は明らかに金融政策の修正が盛り込まれるとの見方が優勢でした。
植田総裁の「これからよりチャレンジングな…」、これを聞けば誰でも政策修正を疑いますが、その国際部の知り合い曰く、ヘッジファンドもまさしく円高、株安に対応するポジションを積み上げていた、と伺いました。
昨日、一昨日ともにそのポジションの巻き戻しの売買が横行したわけです。昨日の日経平均450円高の3分に1を「ファーストリテイリング」1社で動かしており、その他「信越化学」、「東京エレクトロン」数銘柄で説明は十分であり、貢献した銘柄の特徴はすべて売り長であり、逆日歩銘柄が中心のようです。
さて、米国市場は今後緩やかに金利が下がる方向は既にコンセンサスですが、これがダウ、NASDAQ、S&P500に遅れていたラッセル2000の年初来高値へ繋がりました。米国の動きは過去のアノマリーからも、必ず東京市場に伝播します。
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