先週末の米国市場は、FOMCでのパウエル議長のハト派発言以降来年の早々の利下げに前のめりになる株式市場に、ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁は「FRB内では未だ利下げの議論はしていない、3月利下げの議論は時期尚早」と発言しました。
ウィリアムズ総裁の発言を受けてもFOMC会合に連動するスワップ契約は、来年150ベーシスポイント(1.5%)の利下げを織り込んでおり、3月利下げ開始の確率は約80%に上っております。
米国市場は最高値を更新し7連騰と少々過熱気味であることから、FRBが一定の慎重姿勢を示したいと考えれば、ウィリアムズ総裁発言のように市場の熱狂を抑える方向に動くもとも取れますので、注意が必要かと思われます。
東京市場では今週の注目点は日銀政策決定会合後の植田総裁の発言です。金融政策正常化に向かうのであればYCC撤廃でも大きな動揺などはないと思われます。仮に金利が多少上がったとしても、日銀が現在許容する1%に届くとは到底思えません。
マイナス金利解除までは未だ距離があると思われますので、現状できる範囲の正常化は全く問題ないと思われます。
米国市場が新高値へと買われておりますが、傍ら為替が円高に進んでいることから、大阪夜間取引では大阪比260円安の3万2630円で引けております。
半導体値嵩株も半導体(SOX)指数の高値更新が原動力となっておりますが、この相場を牽引して来た「レーザーテック」は先週1週間高値を更新出来ておりません。陽極まれば陰に転ず、目先は調整が必要なところかと…。
日銀政策決定会合後は例年通り中小型株を中心とした年末ラリーか?直近では米ラッセル2000市場の復権が目立ち、ここから急騰銘柄が出ております。後を追うのが東京市場であり、ここから年末まで忙しくなりそうです。
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