米国市場ではダウは年初来高値を更新し、S&P500ではザラ場はまだでも引け値では更新、NASDAQも目と鼻の先まで買われており、もたつく東京市場を尻目に強い展開が続いておりますが、周知のとおりその中身が変化して来ております。
S&P500の大型株指数と小型株指数に微妙な変化が出て来ていることと、小型株市場であるラッセル2000の上昇が顕著になって来ていることに現れております。
今の米国は明らかに利上げ効果が顕著に現れて来ていると同時に、引き締め過ぎの懸念も台頭しており、パウエル議長ではありませんが、その見解、方向性を示すには更なるデータの積み重ねが必要であります。
従って、来週のFOMCで利上げがなくとも、そう簡単に利下げに向かうわけでもなく、長期金利も4%台を行ったり来たりの展開ではないでしょうか。
すると、ここまで高PERの位置まで買ってきた大型テック銘柄をこのまま買い進んでいいものか極めて疑問となります。ここまでマグニフィセント7と言われる大型テック株はS&P500の平均PERを優に超えた水準まで買われており、出遅れた中小型銘柄への物色対象の広がりは必然であったと思われます。
さて東京市場は一日の売買代金の10数パーセントを「レーザーテック」一社でこなす寡占状態で、これは機関投資家やアルゴ取引を大きく巻き込んだ鞘取りであり、個人投資家がリスクを冒してまで買う銘柄ではないことは昨日申し上げました。
既に追随する「東京エレク」や「ディスコ」などは大きく崩れており、今週はメジャーSQの週ですので、今日の下げから水曜日のアノマリーも注意が必要ですが、SQ通過後の小型銘柄に注目です。
小型株市場は、整理の利いた好業績銘柄が山積しており、既に目ざとい資金はその中でも更にテーマ性に着目し、年末一回転狙いで動いて来ております。
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