一昨日の米国市場は既報の通りダウ、NASDAQ、S&P500ともに年初来高値を更新しインフレがピークアウトしつつも、適度な景気減速からソフトランディングするシナリオで、一時のリセッション突入の懸念は相当薄れてまいりました。
GDPの7割を占める米国個人消費ではウォルマート、ターゲットやアパレルのギャップ、アンダーアーマーなどの決算から減速は見られるものの、総合的個人消費は粘り強く、景気の腰折れも希薄化しております。
FRBの物価見通しも2023年10、12月期のコアPCEデフレーターは3.7%に対して、2024年10、12月期は2.6%に大きく下落すると予想されており、今後も株式市場には金利低下のフォローの風が吹くと思われます。
ただ一昨日の高値更新は少々変化が見られ、マグニフィセント7(GAFAM+テスラ、エヌビディア)の株価は一切上昇しておりません。この7社の上昇無しで新高値更新は注目材料です。連日お伝えの通り、米国市場は物色対象が広がっており健全な循環物色となりつつあるようです。
東京市場では、昨日もSOX(半導体)指数の大幅上昇から、半導体値嵩株を中心に上昇しましたが引けにかけて失速、半導体値嵩株と一括りにしても現状は大分物色にむらが出て来ているようです。
そう言えば、この半導体値嵩株の相場は、10月のTSMC(台湾)の月間売上がサプライズの15%増から始まりましたが、足元11月の売上高は9%減であったことも念頭に置いておきましょう。
FOMCはさて置き、日銀政策決定会合は持論としてはYCC撤廃のチャンスと考えます。これだけ金利が上がらない中で、撤廃したところで何も変わらないと思われ、政策正常化のチャンスと存じます。
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