米国では経営危機が懸念されるニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)が、ムニューシン元財務長官率いるリバティ・ストラテジック・キャピタルなどから10億ドル(約1490億円)の出資を受け、当面の危機は乗り越えました。
パウエルFRB議長の議会証言も可もなく不可もなく市場の予想の範囲にとどまり、関心は週末の雇用統計に移っているようですが、JOLTSの求人件数は予想通りで、前月の下方修正も加わりましたので、然程強い数値にはならないかと思われます。
それでも米国市場は、マグニフィセント7の動きも堅調な生成AIのエヌビディア、メタ・プラットフォームの動きと、下落が目立つアップル、テスラのように優劣が見え始め、全体的には少々上値が重くなって来ていると思われます。
昨日の東京市場は米国高を受けて400円程上昇しましたが、突然の為替の円高への急変で久々の波乱となりました。解説では日銀審議委員の発言からと伝えられておりましたが、既に発言が伝わる前から円高に進んでおりました。
要は史上最高に膨らんだ円売りポジションを、一部投機筋が巻き戻したというのが実態で、巻き戻すきっかけとなったのが日銀審議委員の発言であり、その内容云々ではなかったということだと思われます。
市場というのは予期せぬ突然の変化には弱いもので、昨日は400円高から500円安まで急降下でありました。それでもここまでの急ピッチな上昇を考えれば目先調整の範囲であり、落ち着けば今まで牽引していたものが調整し、変わって今まで圏外であったものが物色されていることに気付きます。
これが循環物色であり、日本に向かうバリュエーションに富んだ世界の運用資金は個別銘柄を漁り始めております。虫の目、鳥の目、魚の目を駆使し、押したら買いのスタンスで臨んでください。
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