日銀の金融政策の変更は、次の短観が出て来る4月という大方の予想に反し、一昨日マイナス金利解除、イールドカーブコントロール撤廃、もともと殆ど機能していなかったリート、ETF買い付けも中止ということで決定いたしました。
マイナス0.1%だった政策金利が撤廃され、無担保コール翌日物金利が0.1%程度を誘導目標とする政策となります。声明文では「2%の物価安定の目標が持続的・安定的に実現して行くことが見通せる状況に至ったと判断」し、傍ら「当面は緩和的金融環境が継続する」としており、変更はあったもののマーケットフレンドリーな内容でした。
政策変更と同時に為替は若干円高に進んだもののすかさず円安に傾き、株式市場は本来なら買われる金融株は売られ、更に売られるはずの不動産株が逆に買われるという、専門家泣かせの相場展開となりました。
これは金利が付く普通の世界に足を踏み入れたことで、日銀の金融政策は利上げではなく正常化であり、デフレからの脱却から経済が正常に回ることへの布石であると市場は解釈して織り込みに来たものと思われます。
一昨日の大引けを見て、金融緩和解除でなぜ株が上昇して引けるのか、という問いを幾つがいただきましたが、市場は既に古い価値観に基づく固定観念から新しい価値観を有するニューカマーの台頭を意味しているのかもしれません。
であれば、月曜日の大幅高から金融政策変更後の一昨日の連騰も腑に落ちるものと思われます。
買いの主役である巨額の運用資金を有するファンドマネジャーはせいぜい30、40歳台の精鋭部隊です。バブルの崩壊以降長いデフレを経験した日本の昭和世代とは明らかに違います。
儲けたければ理屈を並べる前に胆力をもって積極的な押し目買いで参りましょう!
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