日銀の金融政策の変更から2日後、米国FOMCではこのところの強い経済指標から、既に織り込んでいる年内3回の利上げが2回に減るのではないかの懸念がありましたが、想定以上にパウエル議長の会見はハト派でした。
年内0.25ポイントの利下げを3回という従来予想を据え置き、傍ら25年の利下げ予想を4回から3回に減らし、声明文でも「雇用とインフレの目標達成に対するリスクは、よりよいバランスへと移行しつつあると委員会は判断している」と記しました。利上げで後手に回ったFRBは、利下げでは適時と考えるのは必然です。
米国市場は好感しダウ、NASDAQ、S%P500ともに続伸、米政府のインテルに対する半導体工場拡張を後押しする85億ドル(約1兆3000億円)の補助金を拠出するという報道も好材料視され、ともに史上最高値更新となりました。
米国高を受けた昨日の東京市場も予想以上の大幅高、今週に入り3日間1000円高、250円高、800円高、しかもその間日本では金融緩和の終了が発表されております。金利が上がるのになぜ株が急騰しているの?という疑問も頷けますが、これもまた異次元の展開であります。
日々今日の株価のレンジは?との見通しを発表する専門家も、このマクロ要因から導き出される今までのセオリーが通じず気の毒に思います。
筆者も3月末接近で年金機関投資家のリバランスもあり、二重課税の問題から配当を取らない外国人投資家もおりますので、今週から来週にかけては、個別銘柄は別として日経平均のいいお休み期間と考えておりましたが、思惑は外れたようです。
一時減少した売買代金も昨日も5兆円台後半まで増えて来ており、引き続き買いの待機資金の多もが窺えます。このまま期末を迎えるとは思えませんが、押したら買いのスタンスで臨んでください。個人は森より木であります。
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