目先のビッグイベントを通過した米国市場ですが、再び連銀総裁の現状の経済状況に関するコメントが発せられるようになり、昨日は早速フィラデルフィア連銀のハーカー総裁が5月のCPIの伸び鈍化は非常に歓迎すべき内容で、目標のインフレ率2%に向けてデータ重視と発しておりました。
米国市場は来週の個人消費支出物価指数まで主な経済指標の発表がありませんので、少々このハーカー総裁のコメントが注目されるかと思われましたが、既に織り込み済みとの展開でありました。
ただ、6月に発表された個人消費に関する指標は、厳密にいうと少々サプライズな減速ぶりであり、パウエル議長の発言、ハーカー総裁の発言からは、「株価はあまり騒がず」の意図が感じられ、ひょっとすると7月の利下げも視野にありかと勘繰ります。
従ってそれまでの時間帯は、米国市場ではミクロの個別銘柄中心の動きであり、半導体(SOX)指数が新高値に買われても、「エヌビディア」は変われ、「インテル」「AMD」は連動しない、ピンポイントに資金が向かう展開が続くものと思われます。
東京市場でも全く同じであり、「エヌビディア」が買われても、追随するのは「ディスコ」のみであり、「ディスコ」の材料に資金が向かっており、かつての盟友である「東京エレクトロン」「レーザーテック」は既にその役割を逸しております。
半導体、データセンター、電力など、テーマは健在ですが、ピークの半分ほどに減少している売買代金で狙うものは個別銘柄と、必然的に資金は動いております。
注意したいのは個別銘柄とすると、値上がり上位銘柄を波乗り感覚で次から次へと乗り換えるイメージをお持ちになられる方もおられるようですが、10、20円幅程度であればそれも結構、ただ相応の利幅を求めればこの市場そう甘くはありません。
胆力をもって挑んでいただきたいのは何時の世も同じであると存じます。
弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。