米国では直近の経済指標のインフレ鈍化を示唆する数値にシカゴ連銀のグールズビー総裁がコメントを発表、開口一番「素晴らしい」と、更にダラス連銀のローガン総裁も「歓迎すべきニュース」としており、早ければ9月にも利下げに踏み切る可能性を示唆しました。
両氏ともに今後のデータ確認が必須であることを強調し、安易な株価の上昇に神経を尖らせているようですが、明らかに5月の経済指標に安堵し前月までの重苦しい空気からは変わって来ております。
傍らセントルイス連銀のムサレム総裁は、利下げ実施については数四半期の数値の確認が必要とややタカ派の発言も伝わりましたが、市場の趨勢はハト派に偏り始めており市場に動揺はありませんでした。
米国市場ではマクロの趨勢が見えつつある中でも個別銘柄に資金が向かう展開は変わらず、半導体(SOX)指数の新高値でも買われるのは「エヌビディア」中心であり、遂に「エヌビディア」が時価総額524兆円で米国市場トップに躍り出ました。
AIが中心テーマでありますので、同じ半導体でもインテル、AMDなどでは太刀打ちできず、昨日は小粒の「アーム」「マイクロンテクノロジー」などが連れ高しておりましたが、他を寄せ付けない強烈な成長力を持つ「エヌビディア」、並びに「マイクロソフト」が中心のようであります。
連日お伝えしておりますが、高値を更新するSOX指数は日本の半導体メーカーには殆ど追い風にはなっていないようです。唯一強い展開であった「ディスコ」も昨日は早々に値を消しておりました。
やはり東京市場も如何に個別の材料を評価されるかが勝負どころかと思われます。まあ、あまり慌てることはありません、まだまだこの動きは続きますので…。
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