中央銀行の週ですが、先陣を切ってFRBはフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.5ポイント引き下げました。声明では「インフレ率が持続的に2%に向かっていると確信を強めており、雇用とインフレ率の目標達成に対するリスクがほぼ均衡していると判断する」としました。
ドットチャートからFRB理事12人のうち0.25ポイントに拘ったのはタカ派でお馴染みのボウマン理事のみで、後は全員が0.5ポイントに賛成したようで、年内に更に0.5ポイント、来年に1ポイントの予定も示しました。
英断であったと思われます。FRBはインフレに対する見方を「一過性である」との言い続けた判断ミスから、これだけの急激な利上げに追い込まれ、シリコンバレー銀行の破綻などを招きました。
今回も利下げ開始が遅いのではないかとの懸念が囁かれる中で、後手に回ることを防ぐための大幅な利下げ幅は評価できると思われます。ただ今後もデータ次第でありますので、雇用統計、消費者物価指数(CPI)、小売り売上高などの発表のたびに右往左往する姿も変わりないようです。
一昨日の米国市場は材料出尽くしからか、朝方好感した買いも続かず小安く引けておりましたが、昨日は新規失業保険申請件数が改善からソフトランディング期待が高まりダウ、S&P500は高値更新となりました。
為替でも材料出尽くしから逆に円安に傾き、東京市場は大幅高となりましたが、問題は先月の波乱の引き金を引いた日銀政策決定会合ですが、さすがに連続利上げはないとしつつも注目は植田総裁の会合後の会見です。パウエルFRB議長のように市場との対話を上手くやっていただきたいと存じます。
ここさえ乗り切れば、自民党総裁選、更に衆院解散総選挙と、選挙の株高の環境が整います。物色対象は中小型株に移っておりますので個人投資家にも恩恵大であると思われます。
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