日銀の0.25の利上げも、昨日のFOMCでの政策金利据え置きも予想の範囲内で中央銀行の政策は出揃いました。相当数を事前にマーケットは織り込んでおりましたので、金融政策の市場インパクトは殆どありませんでした。
パウエル議長の会見でも金融政策が景気を抑制する度合いは以前よりも大幅に弱まっており、米国経済は強さを維持していることから、政策スタンスの調整を急ぐ必要はないとの見解を示しました。
トランプ大統領の金融政策への介入が懸念されますが、パウエル議長はトランプ大統領の減税や関税、移民政策の不透明さを注視するという姿勢に留め、大人の対応に終始しました。一時上昇した長期金利も長くは続かず直ぐに元の水準に戻りました。
市場インパクトで言えば、ディープシークのAIモデルが引き続き注目であり、春節入りとなった中国からはその後何も伝わりませんが、日を追うごとに外観が見えて来ているようです。エヌビディアの半導体を第三国から迂回して、不正に取得したというのが妥当な判断かと思われます。
専門家の間でもAIモデルがこの半導体抜きに開発するのは、ディープシークが示すこの時間と費用では不可能と結論付けております。
しかし仮に不正でも出来上がってしまったものでも既に出回っておりますので、オープンソースなだけに、さて今後の展開はどうなるのか少々読みづらいところであります。
東京市場は決算発表に進んでおりますが、ディープシークショックの影響か、アドバンテストの増額修正発表が売り物から始まったことには驚きました。引けにかけては修正されましたが、どうも決算も近視眼的な眼だけでは見誤るようです。
決算を伝えるサイトのヘッドラインも単純に鵜?みにせず決算短信を精査し結論が出たら、胆力は必要ですが、足元落ち着かないイベントトレーダーの退場後の株価に期待したいところであります。
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