米国では数々の経済指標が発表されましたが、結果は強弱まちまちでありました。GDPは個人消費が牽引し予想を大きく上回りましたが、消費者信頼感指数は5か月連続減少で予想を下回る結果となり、富裕層を中心に個人消費は堅調なものの低所得層では雇用への不安は拭えないというK字経済が浮き彫りとなりました。
強弱交錯な内容ですが、雇用統計では9月までの数字と7、8月の下方修正の示す通り雇用の減速傾向は鮮明のようで、年明けの利下げには若干歩み寄る形となり、主要三指数は堅調に推移しS&P500は高値を更新いたしました。
これを受けた東京市場は日経平均では200円強上昇しましたが、先週の日銀の利上げ以降の円安に対し、直近の片山財務大臣のトーンは明らかに一段上がったようで、為替介入への警戒感から投機筋と思われる円の買戻しが入り155円台まで円高が進みました。
しかしながら、これで157円台まで売られた円は3日で155円台前半まで戻したわけで、介入の本気度を測る意味でも本日以降再び投機筋の円安への仕掛けには注意したいところであります。
日米の金融政策を見ればこの辺りが中心線と思われますが、年末年始の市場参加者が少ないところが投機筋の狙い目でもありますので、大きな流れを変える勢力ではないと考えてよさそうですが、目先の乱高下は覚悟が必要かと…。
今週末26日までが年内渡しですので、昨日もザラ場変な売り方が随所で見られましたが、それもそろそろピークアウトです。本日は日銀植田総裁の経団連での講演が注目ですが、私見としては大した材料になる内容はないと思われます。
本日を含め残り4日立ち合いですが、意外と大納会に向けて伸びるのではないかと思いますが、全体は横目で見つつ個別物色に活路ありでございます。
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