195ドル30セント。何の数字かというと昨日の日経平均のドル建ての値段です。日経平均では3月9日の2万4681円を一番底に、5月12日の2万5688円が二番底ですから、一作日の安値が切れたと騒がれても昨日は2万6326円であり、一番底、二番底を結ぶトレンドラインすら切れておりません。
しかしながら、これがドル建て日経平均となると3月9日が213ドル51セント、5月12日が198ドル62セントで昨日この二番底を更新いたしました。3月9日に一番底を付けるまでは、日経平均はドル建て、円建てともほとんど同じトレンドを描いておりました。
この三カ月の開きの原因は、3月以降強烈に始まった為替の円安ですべて説明できます。従って外国人投資家の目線で見ると、新安値を付けている米国のダウと同じトレンドに見える訳です。
ドル建てでも円建てでも、これだけの乖離が永遠に放置されるわけではなく、必ずどちらかにサヤ寄せします。今回は昨日0.75%の利上げが決定しましたが、FOMCでの今後の展望、更に議事録の公表、加えていつもは波風の無い日銀政策決定会合ですが、今回は否応なく注目です。
さて、昨日の東京市場は既に先物が200円強売られている中で、現物市場は朝方様子見でも小高くなる場面もあり健闘しましたが、米国FOMCを目前に利上げ幅は0.5%なのか0.75%か、更に1%にまで言及する輩もおり、これだけのブレ幅ではマーケットの反応は斑な数値とともに予測不能であり、結局引けは方向感なく4日連続安となりました。
全体では不透明感満載ですが、強者個人投資家の押し目買いが話題です。松井証券の店内の評価損率は現在11%で、一時35%ぐらいまで拡大していた頃からすると随分と好転し、同証券アナリスト窪田氏からは「個人は押し目買い一色」との表現が出るくらいで、今までの底入れ時とは違う展開のようです。
今週は米国のSQもあり、金融政策あり、重要指標の発表ありと波乱の起きやすい環境ですが、一皮も二皮も剥けた逞しい個人投資家の出現には励まされます。テーマ株不変、国策はより鮮明になってきており、若干のブレを逃さず狙ってまいります。
弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。