米国市場ではミシガン大学消費者信頼感指数の速報値が予想以上に悪く、再び景気後退のシグナルが点灯しました。現状はややインフレよりも景気後退に関心が移っているようですが、データ重視のFRBも思慮深いところであります。
更に、政争の具と化した債務上限問題も気になるところですが、こちらは過去に何回も経験していることです。如何せん平日のワイドショーで盛んに取り上げられるくらいになっておりますので、そろそろ幕引き場面が近いかもしれません。
株式市場に影響の出る経済問題も、TVのワイドショーで頻繁に取り扱われると転換期が近いというのが業界のアノマリーです。
ワイドショーでは一時は侍ジャパンを特集していれば視聴率を稼げましたが、大谷選手も話題としてはやや賞味期限切れで、さりとて殺人事件や闇バイトも、これでもかとばかり流されると視聴者も辟易としますので、ちょっと角度を変えた今回の真面目な問題は、話題としては勿怪の幸いであったのであろうと思われます。
VIX指数も低位安定している状況で、米国市場は低ボラティリティーが続いております。安心しているこういう時こそ突然の急落を危惧する声も以前からあるのですが、先週申した通り債券が買われて、株式が売られても今の状況はあまり変っておりません。やはり方向性が出るにはもうしばらくの時間が必要かと存じます。
東京市場の決算発表ももう少しで終わりますが、相変わらず日経平均は強く3万円が目と鼻の先まで来ております。騰落レシオも再び140ポイント台に手が届きそうで過熱感極まりない状況で、昨日も「NTT」の大商いで上下の大きな振れ幅を見ると一服必至かと思われます。
ここ1ヶ月ばかり騰落レシオは4月25日の146から130前後の高原状態を続けておりますが、新高値銘柄は徐々にその数を減少させております。目先の細かい変化ですが、個別銘柄は別として全体調整は近いかもしれません。
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