米国の債務上限問題はバイデン大統領、マッカーッシー議長との間で、先週末2年間に限って債務上限を引き上げることで基本合意しました。これで米国債のデフォルトという最悪のシナリオは回避できましたが、2年後はまたこのチキンレースは繰り返されるものと思われます。
米国株にのしかかる最も身近な悪材料は消化しましたが、インフレと景気後退はデータを駆使しても未だ晴れずというところであり、先週末は再び強めの指標が出ましたが、データ重視を掲げるFRBの眠れぬ夜はしばし続きそうです。
リセッションの懸念すら囁かれますが、金融機関の破綻から融資姿勢はかなり厳格化している中でも景況感はあまり下がって来ませんし、失業率も完全雇用に近い水準を維持しておりますので、個人的にはマイルドに後退し、ソフトランディングして来るものと思っております。
既に世界の株式市場で、安心して資金を投入できるのは東京市場のみの様相になっているのが外国人投資家のコンセンサスでありますが、これだけ東京市場が買われる理由は当欄でも何度も繰り返し申しておりますので、ここでの説明は省きますが、後はどこでエントリーするかの決断力だけです。
先週末も米国安の振り切り高値を更新した東京市場ですが、さすがに再び乖離率5%超え引けは多少垂れました。更に騰落レシオも104ポイントまで冷やされて来ました。
先駆した半導体値嵩株には回転日数3日を切る物まで出て来ておりますので調整は入るものと思われますが、その間休んでいたインバウンド関連、DX関連などはここから買い場となるでしょう。
アジアの一角として捉えていた今までの東京市場の扱いとは180度転換しております。大きく流入した海外マネーは更に物色対象を広げて来ると思われます。一回転二回転した人も、次の押し目買い水準は…。
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