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“株のソムリエ”からの勝ちの連鎖術!

債券投資家を悩ます株式市場の底堅さ。

  

 米国調査会社EPFRによると年初から510日まで先進国株ファンドから410憶ドル(約55000億円)流出したのに対し、先進国債券ファンドには1410億ドル(約188900億円)が流入したそうです。

 

 景気が後退する局面では株安・債券高(金利は低下)となるのが市場の経験則です。実際に債券が買われ、米10年債利回りは昨年末の3.8%から今月3.3%台まで下落しております。

 

 米投資家の投資行動は完全に景気後退を織り込むスタンスに傾いており、資金の流入した債権は上昇しておりますが、資金の流出した株式市場は決して下落モードにはなっておりません。

 

 ダウ工業株30種平均は昨年比横ばいを維持、S&P500においては7%高、NASDAQ総合指数においては実に18%高であります。米国株式市場の底堅さとともに欧州もしっかりしており、日本に至っては米国以上に強含みで推移、世界の株式の代表指数「MSCI全世界株」は昨年比7%高であります。

 

 FRBの難しい舵取りは続いておりますが、これだけ株売り債券買いが進んでも米株式市場の底堅さが顕著であるところを見ると、矛盾を孕みながらも各指標を静かに咀嚼して行く時間には変わりなさそうであります。

 

 東京市場はマクロでも新型コロナウィルスがインフルエンザと同じ「5類」に移行し、益々経済は活発に動き内需は好調で賃上げも追い風です。物の値段が上がっておりますが、それによる販売数量の減少も然程みられていないようです。

 

 ブラックロック・ジャパンのチーフ・ストラテジスト地口祐一氏は値上げで販売数量が落ち込まない現状を「過去30年なかったことで、大きな構造変化になる可能性がある」と指摘しており、益々日本株に妙味が出て来ております。決算発表も佳境であり、内容を吟味してからでも遅くありません。個別銘柄には強気で臨んでください。

 

 

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