目先株価材料が乏しい米国では、相変わらず債務上限問題が関心事でありますが、先立って行われた担当者同士の協議でも、マッカーシー議長はとても「生産的だった」と発言し、6月1日の期限を前に、「合意は今夜にも、明日にも成立可能だ」と述べるものの、結局は建設的合意には至っておりません。
思い出されるのは2011年8月米格付け会社S&Pが、債務上限問題解決後に米国債を「AAA」から「AA+」に格下げし、金融市場は大波乱となりました。
今回の日本株の火付け役となったウォーレンバフェット氏は、その大波乱の中でも米国債の格付けは「AAAA」に値すると、付和雷同する米国市場に警笛を鳴らし、1万1000ドル台だったダウは、その後3万5000ドルまで駆け上がりました。
東京市場は全般調整が欲しいところでしたが、昨日は引け数分前の「トヨタ自動車」の売買が以上でありました。取引終了間際1857円で1450万株の売買が成立しました。4.8%の下落で、慌てて悪材料を探してみましたが全く見当たらず、結局時価総額1兆5000億円が数分で消失しました。
同業の「日産自動車」や「ホンダ」に影響が出ている訳でもなく、「トヨタ自動車」系の部品会社にも影響は出ておりません。更に誤発注の可能性も指摘されましたが、現状ではそうでもないようですので、真相は分かりません。
東京市場の環境はマクロ、ミクロ要因を合わせても買いの環境が整いつつあり、ここまで買われても普通に業績で判断しても割安感に変わりありません。マクロでは調整序章でありますが、待機資金の多さからどこまで押して来るか甚だ疑問であり、個別には既に押し目買いゾーンに届いております。
TOPIXに続き、日経平均も30年ぶりの高値を取って来ております。この流れは早々に終わるものではありませんので、乗り遅れた投資家は機関投資家も含め、押し目を積極的に拾ってください。
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