注目の米雇用統計は20万6000人増とほぼ市場予想通り、加えて特記すべきは5月の速報値27万2000人から21万8000人、4月は16万5000人型10万8000人と大幅に下方修正されました。
失業率は市場予想4.1%のところ4%、更に重要視される平均時給は前月から0.3%上昇、前年同月比3.9%の伸びで5月の4.1%から鈍化しました。失業保険受給者数が9週連続で増加していることを加えると物価同様、雇用の過熱感も和らいでいることが窺えます。
ISMの企業調査では24年に入り雇用の強さ示す指標が低下し、2月以降恒常的に好不況の目安である50を下回っております。
既にこれらの指標は利下げの根拠を支える内容と思われ、労働市場は崩れていないものの緩やかに減速しつつあります。市場インパクトは過熱しすぎてもいないし、冷え込みすぎてもいない所謂ゴルディロックスの状態のようです。
米国市場、主要三指数は揃って上昇、NASDAQ、S&P500は新高値を更新しました。
さて、東京市場は先週TOPIXに続き日経平均も史上最高値を更新しました。再三申し上げている通り、この流れは8月の4、6月期の数字が伝わる頃と予想しておりましたが、前倒しの状況であります。
現状の為替水準の下、各企業を取材すると数字こそ出て来ませんが相当経常利益に対するポジティブな話が伝わってまいります。従って、総論は強気でよろしいかと思われますが、騰落レシオからも目先は少々過熱気味かと存じます。
そこは全体論を示しましたが各論は別であります。大幅調整は逆に少々難しいかと存じますので、個別銘柄は押し目買いスタンスで全く問題ありません。
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