注目の米雇用統計が発表され、各アナリストの解説が並びましたが、これで利下げが前倒しになるとの強化がありつつも、4、5月の雇用者数の下方修正(5月の速報値27万2000人から21万8000人、4月は16万5000人型10万8000人)の大きさに驚きの声が続出いたしました。
それは失業率の上昇から景気後退期に入ったかどうかを判断するサームルールというものがあります。失業率の3カ月平均が過去12ヵ月の裁定値よりも0.5%上昇していたら景気後退と判断するというルールです。
今回の予想を上回り上昇した失業率4.1%は、かなり際どいところまで来ているということです。ECBは景気減速に先手を打って利下げに踏み切りましたが、FRBがこれを放置し利下げで後手に回るようですと、一昨年のインフレの入り口で犯した判断ミスと同じ轍を踏む可能性もあります。
今週のパウエル議長の議会証言でどのような見解を示すか、非常興味深いところであります。
さて東京市場は先週のTOPIX、日経平均の高値更新から全体騰落レシオの過熱感なども伝えられ、昨日は一服となりましたが決して弱い展開ではありません。
3月の4万円時とは異なり物色対象は多岐に渡り、循環物色が速やかに進んでいるように思われ、各個別銘柄の波動を精査分析すると意外にそこそこの値幅取りを循環的に収めることができます。
マクロからは月末の日銀政策決定会合まで注目材料はありませんが、これとても国債買い入れ額について事前に根回しが行われそうなのであまりインパクトはないか思われ、米国の減速する消費者物価指数(CPI)生産者物価指数(PPI)を横目で見ながらの個別物色が続くものと存じます。
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